長期金利が上がっています。
上がっている要因として言われているのが「円安阻止・インフレ阻止のため、日銀が政策金利を引き上げる」という予想が市場参加者のコンセンサスになりつつある、というのがあります。
これは「市場は政策金利引き上げ前提で市場に参加している」ということの現れかと思われます。
一方で予想よりも国内消費は増えていません。とにかく「個人消費」の弱さが目につきます。それは多数の現役世代の手取りが増えていない(=給与が上がるが税金で取られてしまう構図)現実が浮き彫りになっています。
中央銀行はインフレを抑制するために政策金利を上げます。
健全なインフレは旺盛な消費により物価が高くなる現象です。
これらを踏まえると、今日本で起きているインフレは「健全ではないインフレ」が起きているとことになります。円安と資源高です。いわゆる「外部要因的インフレ」ということになります。
そして考えられるストーリーは、、、
①政策金利引き上げ
すでに織り込まれ始めているストーリー。その結果が今の為替相場と見るのが妥当。なので、150円台が続く。アメリカの金利引下げがサプライズ的内容であれば140円台定着になる可能性もある。
②政策金利据え置き
市場参加者にとって予想外となるため更なる円安となる。為替介入はすでに行なっておりこれ以上は行うな!とアメリカに釘を刺されている。市場に委ねるしか術はなく、160円以上の世界に突入する。
です。市場は①を想定し動いているように見えます。しかし、①は景気悪化を引き起こしかねません。金利を上げることは設備投資や高価格帯の商品の購入に二の足を踏むことになるため、景況感が悪くなるのが定説です。日銀や日本政府が景気悪化を招きかねないジャッジをするのは難しいのでは?と予想します。
また、日本は「インフレ税」による借金返済を目指しているのがほぼほぼ確定と思われます。ですので個人的には②を想定していこうと思います。「政策金利は引き上げない(上げれない)」です。物価が上がり国民生活が多少苦しくなっても荒療治で財政規律を目指す方向に舵を切っている、と考えます。(長期的には国民、特に現役層にはメリットが大きいです)
なので、円安はまだまだ続く、、、です。
その結果、株的には「海外売上依存度が高い会社に出資していく」のがベターかと思われます。
上記図の右にいる集団たちです。逆に左側にいるグループは厳しい世界が待っているかと思います。「親方日の丸おんぶに抱っこ系」は相当な冬の時代に突入してしまうのかな?と想像します。
チャイナ依存度には注意を払う必要はありますが、パイの絶対的大きさがやはりあります。過剰な反応は不要かと思われます。それよりも為替がエネルギーを溜め込むフェーズに突入し、それをいつ放出するか?的な感じになっていますので、そちらに大きく注意は払う必要があります。
個人的には円高に触れたらポートフォリオは全部やり直します、、、。